ノードリターン・ドラゴンヘッドリターンって何?🐉🌙
ドラゴンヘッドとは?その意味とテーマ✨
【ドラゴンヘッド】は、西洋占星術で言う「月の軌道」と「太陽の通り道(黄道)」が交差するポイントのひとつで、専門用語では「昇交点(しょうこうてん)」と呼ばれる場所です。実在する惑星ではなく、あくまで計算上の架空点ですが、ここには『どんなご縁をたぐり寄せていくか』『どんな未来へと引っ張られていくか』という、かなり生々しいテーマが乗りやすいとされています。
一般的には「現世でのやるべきこと」「宿命」「カルマ」といったスピリチュアルなキーワードと結びつけられることが多く、「前世からの課題を今生でどのように引き受けていくか」を読むポイントだと説明されることもあります。ただ、そうした前世論は検証が難しく、信じるかどうかは各自のスタンス次第です。ここではもっと現実的に、「人との接点が生まれやすい場所」「経験値を積むために何度も呼び出されるテーマ」くらいに考えておくと、ちょうどいい距離感でしょう。
ドラゴンヘッドには対になる【ドラゴンテイル】というポイントもあり、こちらは「手放し方」「もう卒業したパターン」を象徴すると言われます。ヘッドが「新しいご縁とチャレンジ」なら、テイルは「慣れすぎて安心だけど、そこに居続けると成長しづらい場所」。この2点をセットで眺めることで、自分がどこから来て、どこへ向かおうとしているのか──そんな人生のベクトルが少しだけ見えやすくなるのです。
つまりドラゴンヘッドは、「運命の赤い糸を握っている大げさなポイント」というより、「人や出来事との接点が、いつも不思議とここに集まりやすい場所」と捉えるのが現実的で扱いやすいのかもしれません。
ドラゴンヘッドリターンとは?🌀
そのドラゴンヘッドは人間であれば誰しも大体18年周期で生まれた位置に戻ってくる。(生まれた時点のNノードとトランジットTノードが重なる星回り)これをドラゴンヘッドリターン、ノードリターン、ノード回帰と呼ぶ。もちろん誤差はある。
このノードはは実際に宇宙に存在する惑星ではなく、太陽と月の交差点という架空点なのですが割と重要なポイントとして見る人もいる。一般的には過去世、宿命といったようなことを意味すると言われ、自分の前世からの役割などをここで知るなんということも…。ただ、私自身は前世だとかカルマといったことは確かめようがないので、そこまで深くは考えていない。
占星術師の工藤明彦先生は著書で「架空の占星点なので重要視し過ぎないように」「人との接点」と書している。
人との接点…そう、そのくらいでいい。別に過去世だとか前世からのカルマとかそんなに深く重たく考えなくて良い。
さて、ではこのノードリターンで具体的にどういったことが起こるのだろうか?
色々なサイトを見るとなかなか辛辣というか、不安なことが書かれているものを見かける。
・大きな出会い
・大きな別れ
・運命的な出会い
・大きな事故
・大きな怪我
・人生の転機
・死と誕生
など…。
もちろん、これは誰にでも同じ年齢付近でやってくる星回りなので、そこまで気にすることはない。誰でも18歳になったからって死ぬわけではないでしょう?世代的なものなので、そういうこともあるかもっていう話。
■1回目のノードリターンの思い出と、起こりやすいこと🧭
私のノードリターンの思い出。
1回目のノードリターン。18歳頃。高校を卒業して地元の大学へ進学。でも1年生の夏休みと同時に大学を中退。そのままニート生活へ突入。このままではやばい、どうしようと思いながらも何も変わらず変えない日々。毎日、くそみたいな生活をしていた。
でも遂に人生の転機が訪れる。高校の同級生から誘われる形でバンドを結成することに。その同級生の更に同級生と繋がり、地元から上京することを決めるという大きな決断をした。ある意味では大きな人生の転機だったとも言える。
大学・就職という人生のレールから外れることは自分がぼんやり考えていた「いわゆる普通の人生」という道を捨てることだった。当時の年齢、田舎在住の私では幅広い視野などを持てなかったために、大学中退=人生終わりといった考えしか出来なかった。ここで死と誕生という人生の転機を迎えたのだと思う。
何もなかった自分が死んで、上京して新しい人生を送るという誕生である。
当時の自分は住んでいるところが田舎過ぎて、人生経験が非常に乏しかったと思う。バスに乗ってどこかに出かけることもないから乗り方がわからない。一番近い電車の駅までバスで40分ほど。というか出かける理由がないから電車の切符の買い方もわからない。路線図を見ると怖くて怖くて。。車の免許もないし、車酔いも酷かったので友人とどこかに出かけるということも躊躇していた。あるのは原付だけ。女性と付き合ったこともなかった。このまま地元で何もないまま死んでいくのか、と不安におびえていた。
そういう…そういう自分が死んで、一気に都会で新しい自分が誕生した時期だったとも考えられる。
もちろんノードリターンは同世代の人々は同じタイミングで生じるから、私以外の同級生たちだってノードリターンを迎えていたのだから自分だけがノードリターンの威力を受けていたっていうことではないのだけども。
一般的に【1回目のノードリターン】の年齢帯は、進学・就職・上京・一人暮らし・初めての恋愛など、元々「環境がガラッと変わりやすい」時期でもある。だからこそ、この星回りの頃には「それまでの自分の物語が一度終わって、新しい章が始まる」ような出来事が起こりやすい、と感じる人は多いだろう。
具体的には、次のようなテーマが浮上しやすい。
・地元から離れる、大きな移動や引っ越し
・親の価値観から離れ、自分の考えで選ぶ初めての決断
・「このままじゃ嫌だ」という違和感が爆発して進路変更する
・自分の居場所がないと感じていた場所からの卒業
・新しい仲間やバンド、サークル、コミュニティとの出会い
ただし、それらは必ずしも劇的なドラマとは限らない。静かにフェードアウトする人間関係、いつの間にか始まっていた新しい日常。そのどれもが、振り返ったときに「ああ、あそこが自分にとっての死と誕生だったんだな」と気づく類いのものかもしれない。
■2回目のノードリターンと、その空気感🪐
2回目のノードリターン。38歳頃。この時期に私はひどく怯えていたことがある。それは「コロナで会社倒産して無職になってしまうのではないか」=(死)という不安であった。ノードリターンだけに怯えていたわけではないのだが、1回目の大学中退ということを思い出すと何とも…不安だったのだ。
しかし、結局特に何も起こらなかった。むしろコロナだろうが何だろうが会社は別に何ともならず、むしろコロナで世間が大変だというのに給与もボーナスも満額もらえてるし…良いのかな?といった状況だった。だが一方的な恋愛における悲しみはあったかと思う。別にそれはノードリターン関係ないし、大きな出来事ではないのだが。
この時期はP太陽とN金星が11ハウスで合する時期だったので、結婚も視野にあったのが結局はなーーーんにも無かった笑
2回目のノードリターンは、多くの人にとって「社会の中での自分の立ち位置」がある程度固まりつつある時期にやってくる。仕事・収入・家族構成など、18歳のときとは比べ物にならないほど現実的な要素が増えているからこそ、「ここで全部ひっくり返ったらどうしよう」という不安もセットで襲ってきやすい。
しかし実際には、1回目のような派手な転機ではなく、「じわじわと価値観が書き換わっていく」ケースも多い。例えば、
・今の仕事や働き方を、この先も続けるのかどうかを真剣に考え始める
・これまで何となく続けてきた恋愛や人間関係のパターンに限界を感じる
・健康面で「無理が効かなくなった」と痛感する出来事がある
・親の老いや、友人の結婚・離婚・病気などを通じて「命のリアル」を突きつけられる
それらは一見、ノードリターンとは無関係に見える。けれど「この先も同じ生き方を続けるのか?少し方向を変えるのか?」という問いが背後で静かに鳴っている、という意味では、確かにノードリターン的な“死と誕生”の空気は流れているのかもしれない。
ノードリターンに囚われないで🕊️
といったわけで別にノードリターンを迎えたからといって、必ず死ぬとか、新しい誕生や転機が訪れるとかそういうことはないので安心してほしい。よくよく考えれば1回目のノードリターンは18歳、19歳頃。人によっては高校卒業後に社会に出るという人だっている、そうなれば今までの環境から大きく変化し、新しい誕生や出会いや転機などを経験するケースも多いだろう。
2回目のリターンでは多くの人が社会人として、家庭を持つ人だって普通だろう。そうなれば色々なことが起こるのは当然であり、お子さんが生まれることでの「誕生」や、ご両親の「死」を経験するケースも考えられる。別にそれはノードリターンのせいではありませんし、何もかもが象徴的なものではないのだ。
とは言ってもノードリターンの時期を振り返って、「あの時に起きたあれは…」「あの時にああしていれば…」と考えてみても良いだろうし、これからノードリターンを迎えるのであっても「まぁそういうこともあるのか」くらいに思っていれば良いだろう。
ノードリターン、まぁそこまで深く考えなくても良い。
ちなみにこの先、私自身は再来年くらいにTノードがN.ASCと合する時期が来るのだが…まぁそれはまた別の話。
ノードリターンは、脅し文句のためのイベントでも、人生を全部説明してしまう魔法のキーワードでもない。18年ごとに訪れるそのタイミングは、ただ「ここまでの道のりを一度振り返って、これからの方向性を微調整しようか?」と宇宙が声をかけてくる節目に過ぎない。
大事なのは、「この星回りだから〇〇が起こる」と決めつけることではなく、「あの頃の自分は、ああやって必死に生きていたんだな」と、過去の自分に優しいまなざしを向け直すことだ。そうやって過去を抱きしめ直すたびに、ノードが象徴する【人との接点】も、【自分との接点】も、少しずつしなやかに書き換わっていく。
そして、たとえノードリターンの時期に何も起こらなかったとしても、それはそれでいい。派手な出来事がないということは、今のあなたの選択や積み重ねが、それなりにこの人生にフィットしている証拠かもしれないのだから。占星術の星たちは、あなたを脅すためではなく、「そんなに自分を責めなくていいよ」と囁くために、今日も静かに軌道を進んでいる。









