"【冥運】冥王星が2ハウスにある人
第2ハウス(財・価値・肉体感覚)
冥王星が2ハウスにある人は、
「自分は何を価値と呼ぶのか」という問いを一生を通じて掘り下げ続ける存在になる。
表向きは金銭や所有物への関心として現れるが、根にあるのはもっと深い。
それは、
“価値”とは自分そのものなのか、それとも交換可能なものなのか。
この問いが、人生の節目ごとに容赦なく迫ってくる。
性質・傾向
この配置の人は、お金や資産について鋭い嗅覚を持っている。
「どこで得て、どこで失うか」「今は蓄えるべきか、動かすべきか」──
その判断はときに常識を超え、極端で大胆になりやすい。
・貯め込む時期は徹底的に蓄え、
・使うと決めたら一気に賭ける。
この「振れ幅」こそが冥王星的だ。
財は単なる数字ではなく、生存そのもの、ひいては自己尊厳に接続している。
だからこそ、
お金が増えたときの自信は大きく、
失ったときの喪失は「自分が削り取られたような痛み」として響く。
運勢・展開
財運は静かではなく、波打つ。
上昇は劇的に、下降もまた劇的に。
そこには「運命的」と呼びたくなるほどの強い転回点が生じやすい。
・突然の大きな成功
・ありえない規模の損失
・不透明な収入経路や裏側のネットワークとの縁
・財と引き換えに人間関係が変質する
良い悪いではなく、
「価値をめぐって魂が揺さぶられる」配置だということ。
冥王秘教的解釈 ― 破創と冥抱生行
冥王星2ハウスは 価値観の“死と再生” を体験する。
一度は信じていた基準や優先順位が、
ある日まったく役に立たなくなる時が来る。
金、信用、身体、自信──
何かが壊れ、奪われ、手放される。
けれどその喪失の中で、
「それでも生きる自分」だけが、最後に残る。
それは 破創。
小さく死んで、新しい価値観を持って生き直す勇気。
そして、失ってもなお生を選ぶ姿勢が 冥抱生行。
価値は外側にあるものではなく、
「失ってもなお残る自分」に沈殿していく。
結語
この配置の人は、
「何を所有するか」ではなく
「何を手放しても自分は消えないか」
を学ぶために生まれてきた。
財は流れ、変わり、壊れ、戻る。
そのすべてを経験した先に、
静かに微笑む「揺らがない核」が生まれる。
んぎらあ――壊して、抱いて、また生きる。"